2013年12月9日月曜日

その9 ネットの猫情報、何を信じたらいいのでしょう?

猫の具合が悪くなった時、インターネットで症状を調べていて、情報が多すぎて混乱してしまいました。いったい何を信じたら、いいのでしょう?(宮城県 46歳女性)



ホントですねぇ、分かります、分かります。

調べているうちに、似たような症状があると、
「うちの猫も同じ病気かも?」
と思い込んで、勝手に落ち込んだりといったことを、私も経験しました。

ネットサーフィンすると、次から次に情報が出て来るので、ついつい深みにはまってしまうのは、よくあることだと思います。

もちろん役に立つ情報もあるのですが、ふりまわされてしまうことも多いですよね。

同じ内容でも、ちょっと表現が違うと、
「アレ?」
と違和感を感じたり・・・・・・。
どこかからコピペした文章がそのまま載っていたり・・・・・・。



実は、あしかけ22年やっているキャットシッティングの現場では、インターネットの情報などたいして役に立ちません。

なぜなら、インターネットの情報とまったく同じ猫、同じ環境はあり得ないからです。

それに気づいてから、私はインターネットの情報は、ひとつの目安として割り切るようになりました。

例えば病気ひとつにしても、その猫の持っている自然治癒力や住んでいる環境、食事やいっしょに暮らす人の取り組み方などがすべて複雑に絡まりあっているわけで、症状だけ同じでも、同じ経過、同じ結果になることはありません。

それなのに、私たちはインターネットの情報を鵜呑みにして、不安や心配を膨らませてしまう。
こうした不安や心配は、事実ではなく、思考が作り出したものにしかすぎません。

インターネットは道具として使う。
あふれている情報を取捨選択するのは私たち自身。

さいわい私たちには動物としての感覚や本能があります。
「おかしいな」
とか
「なんだかやな感じ」
という感覚を見逃がさないことです。

キャットシッターが猫とつきあうとき、理屈は通用しません。
「感じる」
「察する」
「気配」
「閃き」
「第6感」
動物として本来持っている部分でつきあいます。

知識も智恵に変えなければ役に立たない。

そもそも「情報」とは、本来「なさけ」の報せのはず。
なのに、今は「情なし」になっていると思いませんか?

猫についての情報は、実際にその猫を知っているだれかとの会話が1番だと思います。
インターネットはお手軽ですが、情報もそれなり。

それより、かかりつけの獣医さんとよく話し合う。
猫好きの友人に相談してみる。
猫仲間がいれば、きっと
「なるほど!」
と参考になり話が聞けたり、勇気づけられることと思います。

※猫仲間の作り方は、別章でお話します。

結論、私は現在、猫の病気などに関しては、ネット閲覧はほどほどにすることにしています。

本日もお付き合いいただき、ありがとうございました。

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