12歳の雄猫が「慢性腎不全」と診断され、処方食に切り替えましたが、他になにかできることはないでしょうか?(奈良県 53歳 女性)
私もこれまでに慢性腎不全になった猫を何匹も見てきました。
もちろん個体差はありますが、ある程度の年になると、たいていの猫は腎臓機能が低下するようです。
ですから、猫の腎臓機能の低下を押さえる処方食やサプリメントもいろいろあります。
一般には腎臓機能の改善はあまり期待できないとされているのですが、実際にはこんな例もあります。
ところが、猫の森滞在1年後に血液検査をしたところ、腎臓機能の数値は正常になっていたのです。
これには獣医さんも、ご家族の方も驚きました。
腎臓の療法食は食べていましたが、私は特になにもしなかったのです。
これまで箱入り息子として、大事に大事にされていたちゃんたろう君。
しかし、猫の森の他猫と共同生活です。
おまけに毎日いろんな人が出入りする環境。
なのになぜ?
以下は私の推論でしかありませんが、よかったらおつきあいください。
特別なことをしない特別。
ちゃんたろうを病猫扱いしませんでした。
検査結果はどうあれ、目の前の彼は元気そうでした。
ですから、心配せず、過保護にもしませんでした。
ひょっとすると彼は、こう考えたかもしれません。
「ここは自力で生き抜かなくては…」
そうしたら、彼の中の自然治癒力がむくむく動き始めたのかも?
猫の森に来るまでは、食が細く、体重も3キロに満たなかったちゃんたろう。
腎臓病での体重増加はまれなのですが、1年後、体重は3.6キロに増えていました。
獣医さんにそう言われた時はショックでしたが、19歳のズズに毎日通院をさせるのは酷だと思いました。
その晩、ズズに私の計画を話しました。
「通院はしないし、点滴もしない。でも、これからはズズの好きなものを食べよう。でも身体がツラい時はサインを出してね」
腎臓はウエストの両脇に位置しています。
毎晩、ズズの腎臓部分に手のひらを当てて、お手当をしました。
健康な腎臓は、そら豆のような形をしているのだそうです。
みずみずしい、ぷっくらしたそら豆。
雑誌から切り抜いたそら豆の写真をコラージュにして、部屋に飾り、お手当をする時は、そのそら豆を心の中にイメージしました。
そら豆、そら豆、そら豆さん♪
でたらめのそら豆のうたをハミングしながら、ズズの腎臓に手を当てます。
この時、腎臓が治りますように、と願わないこと。
期待は欲です。
ただ、その時間はズズの身体のぬくもりを感じられることに感謝するだけ。
痩せたズズの身体から、心地いいゴロゴロ音が響いて、私たちの時空間はひとつになります。
食事もズズが食べたいものを、どんどん食べてもらいました。
プリンやチーズ、スークサーモンやお刺身、鶏肉……。
食べたいと思うものが、生きる力になるのだと私は思います。
心がけたのは、ズズを病猫にしないことでした。
自然の流れのなかで、死に向かって行くことに、わざわざ病名をつけることはないと思うのです。
結果、ズズは22歳の生を全うし、最期までご機嫌元気でいてくれました。
※老病介護のやり方については、また別章でお話ししましょう。
慢性腎不全の治療法に関しては、ぜひ獣医さんと納得のいく話し合いをしてください。
今は自然療法や東洋医学などを取り入れた治療法もたくさんあります。
日頃の心がけとして、病気を悪者扱いせず、そうなった必然と、そこから得られる學びと気づきに注意を向けるようにしましょう。
あなたのご機嫌元気が、どんなにか猫さんの力になることか。
どうぞ、今この一瞬を大切に!
本日もお付き合いただき、ありがとうございました。
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南里秀子が生の声でお話しします。
詳細・お申込みは猫の森公式サイトをご覧ください。
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もちろん個体差はありますが、ある程度の年になると、たいていの猫は腎臓機能が低下するようです。
ですから、猫の腎臓機能の低下を押さえる処方食やサプリメントもいろいろあります。
一般には腎臓機能の改善はあまり期待できないとされているのですが、実際にはこんな例もあります。
【腎臓が正常数値に戻ったちゃんたろうの場合】
9歳のちゃんたろう(雄)を猫の森でお預かりした時、彼の腎臓の片っぽは機能していない状態でした。ところが、猫の森滞在1年後に血液検査をしたところ、腎臓機能の数値は正常になっていたのです。
これには獣医さんも、ご家族の方も驚きました。
腎臓の療法食は食べていましたが、私は特になにもしなかったのです。
これまで箱入り息子として、大事に大事にされていたちゃんたろう君。
しかし、猫の森の他猫と共同生活です。
おまけに毎日いろんな人が出入りする環境。
なのになぜ?
以下は私の推論でしかありませんが、よかったらおつきあいください。
特別なことをしない特別。
ちゃんたろうを病猫扱いしませんでした。
検査結果はどうあれ、目の前の彼は元気そうでした。
ですから、心配せず、過保護にもしませんでした。
ひょっとすると彼は、こう考えたかもしれません。
「ここは自力で生き抜かなくては…」
そうしたら、彼の中の自然治癒力がむくむく動き始めたのかも?
猫の森に来るまでは、食が細く、体重も3キロに満たなかったちゃんたろう。
腎臓病での体重増加はまれなのですが、1年後、体重は3.6キロに増えていました。
【腎臓末期と診断されてから3年間生きたズズ(22歳)の場合】
「腎臓の機能はほとんど末期状態なので、毎日輸液に通ってください」獣医さんにそう言われた時はショックでしたが、19歳のズズに毎日通院をさせるのは酷だと思いました。
その晩、ズズに私の計画を話しました。
「通院はしないし、点滴もしない。でも、これからはズズの好きなものを食べよう。でも身体がツラい時はサインを出してね」
腎臓はウエストの両脇に位置しています。
毎晩、ズズの腎臓部分に手のひらを当てて、お手当をしました。
健康な腎臓は、そら豆のような形をしているのだそうです。
みずみずしい、ぷっくらしたそら豆。
雑誌から切り抜いたそら豆の写真をコラージュにして、部屋に飾り、お手当をする時は、そのそら豆を心の中にイメージしました。
そら豆、そら豆、そら豆さん♪
でたらめのそら豆のうたをハミングしながら、ズズの腎臓に手を当てます。
この時、腎臓が治りますように、と願わないこと。
期待は欲です。
ただ、その時間はズズの身体のぬくもりを感じられることに感謝するだけ。
痩せたズズの身体から、心地いいゴロゴロ音が響いて、私たちの時空間はひとつになります。
食事もズズが食べたいものを、どんどん食べてもらいました。
プリンやチーズ、スークサーモンやお刺身、鶏肉……。
食べたいと思うものが、生きる力になるのだと私は思います。
心がけたのは、ズズを病猫にしないことでした。
自然の流れのなかで、死に向かって行くことに、わざわざ病名をつけることはないと思うのです。
結果、ズズは22歳の生を全うし、最期までご機嫌元気でいてくれました。
※老病介護のやり方については、また別章でお話ししましょう。
慢性腎不全の治療法に関しては、ぜひ獣医さんと納得のいく話し合いをしてください。
今は自然療法や東洋医学などを取り入れた治療法もたくさんあります。
日頃の心がけとして、病気を悪者扱いせず、そうなった必然と、そこから得られる學びと気づきに注意を向けるようにしましょう。
あなたのご機嫌元気が、どんなにか猫さんの力になることか。
どうぞ、今この一瞬を大切に!
本日もお付き合いただき、ありがとうございました。
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かわいくて面白い猫が満載のスライドを見ながら、みんなの「あるある!」なお悩みを、
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【今週のおすすめワークショップ】
7. 猫の気持ち
8. 猫の一生
9. 猫のSOS
10. 猫に好かれるコツ
11. ご機嫌元気な長生き法
12. 猫に一目置かれる人間になる
病気だけに目を向けず、猫が元気な生活を送れるよう、猫の生活環境について総合的に考えていきましょう。