2013年8月26日月曜日

相談その6 猫のケンカを止めたほうがいいのか?


先住猫と新入り猫の仲が悪くて、たまに取っ組み合いの大げんかをするので、ハラハラしてしまいます。(埼玉県 40代女性)

なんりから

我が家のフクちゃん(オス・14歳)とクマたん(オス・11歳)もたまに流血戦のバトルを展開します。
先住が黒猫クマたん(体重6キロ)で、約1年後に入ったのがキジ白短尾のフクちゃん(5キロ)。

フクちゃんは一匹狼で、クマたん以外の猫に対して近くを通るだけで
「シャーッ、シャーッ」
とふくので、『怒りんぼフク』のあだ名があります。
フクちゃん、人にはしないのに、ね。
フクちゃんは、これまでおばあさんといっしょにマンションから出ることなく暮らしていました。
我が家に来て初めて、自分以外の猫と会ったというわけです。

一方のクマたんも一人暮らしの女性といっしょでしたが、こちらは外出自由な環境でした。
ですからお外で、他の猫との切磋琢磨を経験していたことでしょう。

2匹の違いはここかな?と思います。

ケンカの原因は、人間と同じように、なんとなく虫が好かない、というものあるでしょうね。
他の猫はやり過ごすことができても、
「どうしても、コイツだけは我慢ならねぇ」
という感じでしょうか。

フクちゃんはまるでストーカーのように、クマたんを物陰からじっと覗いていたりします。

ケンカを仕掛けるのはフクちゃん。
クマたんは迷惑そうな顔をして、それでも辛抱強く相手にならないようにしています。

でもたまには挑発に乗って、取っ組み合いのケンカになることもある。
どちらかが優勢で弱いものいじめになってしまう場合は、隔離したほうがいいでしょうが、この2匹は五分五分といったところ。
ケンカしてもしばらくすれば、すぐ近くで眠るような具合です。

基本的に「猫のことは猫に任せる」方針で、怪我のお手当はしますが、ケンカを止めに入ることはまずありません。
ケンカも時には必要。
怖い思いや痛い目に遭うのも、自らが引き起こしているのだと分かれば、自然に関係は変化していくようです。★ポイント★

心配から猫のケンカを止めさせようとすると、猫たちのゲームにまんまとはまってしまうことになりかねません。案外、猫たちは
「ケンカをしたら、どう出るか?」
と私たちを試しているのかもしれませんよ。

知らんふりしていると、ケンカは長引きません。
逆に騒ぐと、ますますエスカレートします。
そりゃ、猫だってギャラリーがいたほうが燃えますからね(笑)。

「まずは先住猫をたてること」という説もありますが、私はその場その場で、いいと思うことをやればいいと思います。


フクちゃんと接している時は
「フクちゃんが1番好き、今は」
と言い、クマたんといる時は
「クマたんが1番好き、今は」
と言う。
これ、ウソじゃないですから。

今、ここ!
その一瞬、一瞬を大切にすること。★ポイント★


止まない雨はないと同じように、ケンカが永遠に続くことはないのです。
ちょっとしたケンカなら、
「まぁ、好きにおやんなさい」
と「心配より信頼」で、見守るのが私流。

ただし、これをみなさんに強要するつもりはありません。
人それぞれ、猫もそれぞれ。
猫とのつきあいで「こうあらねばならない」なんてことは、ひとつもないと思います。


本日もお付き合いいただき、ありがとうございました。

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