2013年2月4日月曜日

相談その1 爪切りができない



猫に抵抗されて、爪切りができません。(東京都 30代女性)

なんりから

シッティング先のモモちゃん(雌・4歳)もご家族に爪切りをさせません。

ご家族:どうやれば、爪切りできますか?
なんり:これといったコツはないんですよ。
ご家族:でも、なんりさんは毎回モモの爪切りをしてくれますよね。
なんり:ま、無心の気合いみたいなもんですかねぇ。

敏感なモモちゃんは、爪切りと察すると、決して近くに寄って来ません。


ですから、まず「爪を切るぞぉー」という気配を消すこと ★ポイント1

おもちゃで遊ばせて、夢中になっているモモちゃんの胴体を、後ろから両手でしっかりホールド。
この際、爪切りをすぐ使える状態で近くに置いておくこと。

ちなみに、私は人用の爪切りを使います。

道具は自分が使いやすいものを選ぶ ★ポイント2

ホールドされたモモちゃんは、当然ながら暴れます。
ここで諦めない。気を緩めないこと。
「爪切り終わるまでは絶対離さへんでぇ」

という気合いその1 ★ポイント3 


まずはモモちゃんの前足から。
この時の体勢は、座った両太ももでモモちゃんを挟む感じ。
左手で胴体を押さえ、右手で前足の爪を押し出します。

爪がニューッと出たら、鋭い爪の先端5mmくらいを素早く切っていきます。

スピードとタイミングを外すな ★ポイント4

間違っても「失敗するかもしれない」などとは考えないこと。
ひたすら無心に爪を切ることに集中する ★ポイント5


この間もモモちゃんは暴れ続けますが、この右前足の爪5本を切っているうちに
諦めモードに入ります。

続いて、もう片方の前足にとりかかる頃には抵抗は弱くなっています。
切るスピードも速くなって、後ろ足は一気にいけます。

「そうは言っても、キャットシッターさんは猫のプロだからできるんでしょ?」
という声が聞こえてきます。

では、猫のプロって、なんでしょう?

私は「経験」だと思います。
失敗してもめげずに、何回も何回もやっているうちに、自然に身につくもの。

最初から爪切りがうまくできる人はいません。
私もできませんでした。
でも、たくさん失敗して、その度に猫たちの反応から學んだように思います。

ですから、みなさんも自分の猫のスペシャリストになればいいのです。
1度失敗して「できない」と諦めてしまわないことです。

猫が寝ている時に1本ずつで、大いにけっこう! 
「爪切りは一度にやらなければならない」なんて決まりはありません。

私も「ガルルーッ」と唸り声をあげる猫には、その時点で爪切りを諦めます。
モモちゃんは暴れても、噛みついたり、引っ掻いたりしない猫なので、お留守中の爪切りも可能なのです。
いくらプロでも、自分が怪我をするかもしれないような凶暴な猫の爪切りは請け負いません(笑)。
 
それに爪切りはできればいいけど、どうしてもしなくてはならないものではないと思います。
野生の猫は爪切りなんかしません。
爪切りは、家の中で家具などを爪研ぎされたくないという人間の都合なんですよね。

 


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